シロアリ駆除の相場はどのくらい?補助金は出る?
シロアリ駆除の費用相場は、1坪あたり5,000円から8,000円程度です。
業者によっては「坪」単位で表示するところもあれば、「㎡」単位で表示するところもあります。
「㎡」単位の方が安く見えるかもしれませんが、1坪は3.3㎡ですので、単位を確認することが重要です。
費用は「1坪あたりの料金×家の一階部分の床面積(坪数)」で算出できます。
例えば、30坪の家の場合、費用は18万円から28万円程度が目安となります。
シロアリ駆除は高額な出費ですが、補助金が出る場合もあるので確認してみましょう。
シロアリ駆除の補助金や、控除、工法による費用の違い
シロアリ駆除に国や自治体からの補助金はあるの?
残念ながら、シロアリ駆除に関する補助金が利用できる自治体はほとんどありません。
多くの自治体で補助金制度がありますが、シロアリに関するものはほとんどありません。シロアリは「衛生害虫」とは見なされないため、基本的に補助金の対象外となっています。
衛生害虫とは、衛生上の害をもたらす虫のことで、病原体を媒介して感染症の原因となるなど、衛生環境を悪化させる虫を指します。ハチのように人間を直接攻撃する可能性のあるものも含まれます。具体的には、蚊、ハエ、ダニ、ハチなどが衛生害虫とされています。
お住まいの自治体の衛生害虫駆除補助金にシロアリが該当するかどうかを確認したい場合は、自治体の窓口に問い合わせてみましょう。可能性は低いですが、対象になることがあるかもしれません。
シロアリ被害に火災保険は適用されるの?
残念ながら、シロアリ被害に火災保険が適用される可能性も低いです。
火災保険は自然災害による損害が対象です。
そのため台風・水災などが直接の原因で、木材が腐り、シロアリが発生した場合には保険金が出る可能性があるかもしれません。
しかし「本当に自然災害によってシロアリが発生したのか」という点を明確に証明する必要があり、非常に難しいです。
火災保険が適用された例として「台風の雨漏りによりシロアリが発生した場合」という話もあります。
雨漏りが原因で壁の中などにシロアリが発生することがあるのは事実です。
しかし、シロアリ被害と認識されるのはシロアリの食害にあった時です。
ですので、台風によりシロアリが発生してもシロアリ被害が起こったとは立証できないのです。
ほとんどの場合は「火災保険適用」を証明できないケースばかりです。
「証明できたら幸運」くらいのスタンスで、シロアリ駆除業者に発生原因を確認の上、保険会社に問い合わせてみましょう。
確定申告で税金の還付は受けられる?
確定申告でシロアリ駆除の費用を申請すると、税金の還付(払い戻し)を受けられる可能性があります。
シロアリ予防工事だと、控除は受けられないので注意してください。
また、殺虫剤など自分で薬剤を買って処理した場合は雑損控除は適用されません。
「消耗品費」などが利用できます。
シロアリ駆除の費用は雑損控除というものに該当するため、その年にかかる税金を減らすことができるのです。
雑損控除とは所得控除のひとつで、盗難や災難などの特殊な事態に損害が生じた際に適用できる制度のことです。
雑損控除を受けるには会社員であっても確定申告が必須になります。
また、確定申告し忘れていても5年分までさかのぼって申告が可能です。
雑損控除は「所定の災害や盗難などの損失費用を、所得から控除できる(差し引ける)」という税制です。
税金は所得に応じて決まるため、所得から一定額を控除することができれば、その分だけその年にかかる税金を減らせるのです。
シロアリ駆除の費用自体を減らすことはできません。
しかし、税金を減らすことで間接的に出費を減らせると言えるでしょう。
減価償却分の計算などが必要になるため、分からない場合は税務署の相談窓口や税理士に問い合わせるようにしましょう。
確定申告での雑損控除申請方法について
確定申告には以下の書類が必要です。
シロアリの種類に注意!
シロアリ駆除での確定申告
①本人確認書類
②マイナンバー通知カード(マイナンバーカードがある場合は不要)
③確定申告書AまたはB
④源泉徴収票(給与所得がある場合)
⑤シロアリ駆除の領収書
⑥還付先の預金口座が分かるもの
⑦印鑑
シロアリの駆除・駆除業者への支払い
業者にシロアリ駆除をしてもらった後、領収書をもらいます。
領収書はシロアリを業者が駆除したことの証明です。
領収書にきちんと白蟻予防工事ではなく「白蟻駆除工事」と明記がされている前提で控除を受けることなら可能です。
ちなみに、シロアリだけが対象なのではなく、害虫駆除」が対象なので、オフィスのゴキブリ駆除(飲食店など)やハチ駆除なども害虫駆除として控除されます。
念のため
を確認しておきましょう。
確定申告書類を起票する
氏名・マイナンバー等の個人情報を記入してください。
源泉徴収票に記載されている金額を確定申告書の該当項目に転記します。
確定申告書の「所得から差し引かれる金額」の「雑損控除」欄に、算出した所得控除額を記入しましょう。
提出期限までに確定申告書類一式を提出する
確定申告の提出期限はシロアリを駆除してもらった年の、翌年2月16日?3月15日までです。
忘れてしまった場合でも、払いすぎた税金が返ってくる還付申告という制度があります。
駆除から5年以内であればいつでも申請可能です。
確定申告での雑損控除を申請する際の注意点
シロアリの駆除で雑損控除を受け取るためには条件があります。
駆除をおこなう前に確認してください。
シロアリの予防は対象外
雑損控除は駆除を行った場合が対象です。
シロアリの予防のみを行った場合は、対象外になるので注意が必要です。
駆除と同時に予防を実施した場合でも予防は対象外です。
そのため駆除業者には、雑損控除をすることを説明し「駆除」と「予防」で費用明細を分けて記載してもらうと良いでしょう。
別荘・事業用建物は対象外
別荘や事業用建物でシロアリ駆除をおこなった場合は雑損控除を受けることはできません。
雑損控除を申請できるのは自宅のみですので、注意が必要です。
DIY工事は対象外
自分で駆除をするための薬剤や駆除に必要な道具を購入した場合は控除対象外となります。
業者に依頼してかかった費用でないと雑損控除を受けることができません。
シロアリ業者の費用相場
業者 | 1坪の平均費用 | 30坪の平均費用 |
ホームセンター | 6,000円 | 180,000円 |
地元業者 | 8,000円 | 240,000円 |
中小企業 | 8,500円 | 255,000円 |
大手 | 9,000円 | 270,000円 |
自分でシロアリ駆除を行う場合(約5万円ほど)と比較すると、13万円〜18万円ほどの差が出てきます。
しかし、再発時の保証なども付いているので、一度プロにお願いすることも検討してみて良いかもしれません。
依頼時の注意点
シロアリ駆除にあたっては、プロが行っても再発するケースがあります。
必ず、アフターフォローや保証期間があるところから選ぶようにしましょう。
また、見積もりを取ることも重要です。
業者によって、価格が大幅に違うことがあるので、適切なところに頼むようにしましょう。
シロアリ駆除補助金についてのまとめ
いかがでしたか?
シロアリ被害にあって、駆除をした際には補助金や火災保険は適用外です。
また、シロアリ予防も同様です。
しかし、確定申告においてシロアリ駆除の費用は雑損控除というものに該当するため、その年にかかる税金を減らすことができるのです
正しい知識で、シロアリ駆除・予防の際にかかった費用をトータル的に軽減させることはできます。
ぜひ、参考にしてください。